5月18日(木)、「創業事例研究セミナー」を開催しました。
当セミナーは、県内金融機関の若手から中堅の融資担当者を対象に、当協会の創業支援の取組みについて理解を深め、創業案件に取り組む際の課題を共有することによって、円滑な融資と創業後の適切なサポートの促進を目的として開催しています。
昨年度に続き、今年度もWEB会議アプリのZoomを使用したオンラインでの開催となりました。当日は38名の方々にご参加いただきました。
当協会の湯浅専務理事からの挨拶の後、地方創生部の職員より、協会への申込手続きの留意点や、創業に関する各種施策についての説明を行うとともに、創業推進アドバイザーから創業顧客の事例紹介を行いました。また、阿南信用金庫本店営業部 庄野次長から「創業前相談体験談」を発表していただきました。
続いて、実際に当協会を利用し創業されたL E N S代表の大汐典子さんから、創業の体験談を発表していただきました。
L E N S代表の大汐典子さんは、県内の写真館にて結婚式や学校での記念写真撮影を行い、通算17年間撮影技術や営業力などを磨かれました。近年、Webによる情報発信が急増する中、発信者のビジュアルクオリティをさらに上げたいという気持ちから、令和3年3月に徳島市にて「LENS」を創業し、ホームページ、広告用写真等の撮影や、企業のPR動画の撮影も行っておられます。
大汐さんは、創業時の思いや、支援機関へ相談したり、創業セミナーへ参加したりした経緯について話されたのち、撮影事例の一部を紹介。その中で、「企業広告において写真だけでは伝えきれない部分もあり、最近はSNS等の動画が重要性を増してきている。写真の知識や女性ならではの視点を活かし、動画制作も積極的に取り組んでいきたいと考えている」と話され、撮影していただいた当協会のYouTube動画も紹介いただきました。
撮影していただいた動画⇩
また、「デザイナーが一つのロゴを作成するのに多くの時間をかけ、事業者の想いの詰まったロゴを完成させるように、一つの写真や動画に想いを込め、作品を大切にしてもらえるようなカメラマンのデザイナーを目指したい」と今後の展望を語られました。
最後には「創業時、保証協会は親切に対応してくれ、色々なアドバイアスを頂くとともに、気分を軽くしてくれたことで信頼できた。創業者は面談時、何を聞かれるのか、お金は借りられるのかなど、不安な気持ちでいっぱいである。創業にかける想いを掘り下げ、理解してくれようとしてもらえたら、創業者も心を開きやすいと思う。担当者のみなさんも、これから頑張ってください」とエールを送られました。
セミナー後半では「実践!体験してみる『創業前相談』」をテーマにグループワークを実施しました。
グループワークでは、受講者同士が3人1組となり、ブレイクアウトルームに分かれ、創業前相談のロールプレイを行いました。創業者役が創業計画を立案し、金融機関担当者役が相談に応じ、計画のブラッシュアップや資金計画の作成を行っていただきました。
受講者からは、「創業者の想いを深く掘り下げることが大事だと感じた。それにより新たな発見もでてくるので、それらを踏まえて創業計画を作成していきたい」「事業計画がない時点では人間関係を築くことが大切で、積極的にコミュニケーションをとっていきたい」といった感想をいただきました。
昨年に続き、フルオンラインでの開催となりましたが、受講者からは「創業者の実際の経験を聞くことができたこと、創業者側を経験できたことがよかった」「創業者の不安や期待感をロールプレイングを通して感じることができた」「何を聞けば良いかや、どうすれば心を開いて貰えるか感じることが出来た」等の意見があがり、大変有意義なセミナーとなりました。
ご多用の中、ご参加いただきありがとうございました。