当社が導入した、ファイバーレザーマーカー(FLM)

 当協会では、県内中小企業等の資金の円滑化を図るとともに、事業者の販売促進の手助けとなるよう、ユニークな技術やサービスを持ち、金融機関から推薦のあったものについて、当該企業の紹介を当協会のホームページや広報誌「保証月報」に掲載するとともに、マスコミへの情報提供サービスなどを付与する「広報サポート付保証“AAA”」制度を創設し、平成28年4月から募集を始めました。
今回、15例目となる事業者を決定しましたのでその概要についてお知らせいたします。

【事業者の概要】
昭和42年5月から、徳島市南島田町で自動車ベアリングをつくる際に必要な「鍛造金型」などを製造する「光友精機㈱(代表取締役 鈴木泰仁)」では、研削において独自の技術を開発し、中小型の多品種少量生産に対応できる企業として、顧客から評価されています。今回の融資資金を使って、部品の型番をマーキングする作業に「ファイバーマーカー(FLM)」装置を県内同業他社に先駆けて導入しました。
これにより、
○主要納品先の大手ベアリングメーカが要求する「正確な納品」を確立
○作業指示書の「二次元コード」を読み取り、FLMがマーキングを行うことで「作業時間の短縮(従前の1/10)」を実現
○「二次元コード」の印字により、製造履歴や所在の追跡といった「トレーサビリティ」が可能
などの効果を生み出すことができました。

【装置導入までの経緯】
多品種・小ロット生産を実現する一方、製品管理に欠かせない型番のマーキングは手作業で行うなど、非効率でした。また、作業員の負傷、打刻ずれ等のヒューマンエラーをなくすことはできませんでした。そこで、こういった課題を解消するため、「FLM」を導入することを決意。この装置は「二次元コード」の印字が可能であり、コードを機械にかざすだけでマーキングが可能となる「ノーミス」「ノートラブル」の作業環境を実現することができました。

<作業比較> 手打ち プレス打ち ファイバーマーカー
作業時間(秒) 180 90 9
円周への印字 形状によっては可能 不可 形状に関係なく可能
品質 悪い(文字が躍る) 最良
作業経験 やや熟練以上 経験者 不問
労働環境 悪い(腰に負荷あり) 悪い(腰に負荷あり)
ヒューマンエラー 多々あり ややあり ほぼなし

【今後の事業展開】
「次の展開を予測・対策し、信頼される会社になること」をモットーとしており、自動車メーカーが製品管理を強化するうえで、納品部品のトレーサビリティを追究することは急務。同社では、納入部品に「二次元コード」を印字してその要望に応えたいと考えています。不測の不具合が生じたときに、迅速に対応できる体制を整えておくことで、自動車メーカー、社会から信頼される会社となります。
今後、「二次元コード」で部品管理を行い、大手ベアリングメーカーの国内外の工場で、同社製品が使用される機会が増えます。自動車産業の需要を取り込むことで本県経済の成長に貢献したいと考えています。

<問い合わせ先>
○徳島県信用保証協会 保証部保証1課 神木
電話 088-622-0248

○光友精機株式会社 代表取締役 鈴木泰仁
所在地 徳島市南島田町4丁目63番地
電話 088-632-4862