県内の中小企業の経営支援・再生支援・創業支援などに連携して取り組む「とくしま中小企業支援ネットワーク会議」では、3月7日(水)、当協会に金融機関、行政機関、経済団体、士業団体など21機関から31名の皆さまにお集まりいただき、第13回代表者会議を開催しました。

冒頭、事務局を務める当協会を代表し、酒池会長から「いよいよ4月から、中小企業の資金繰りを支える重要な制度である『信用補完制度の改正』が本格実施される。中小企業のライフステージにおける様々な局面で必要とされる資金需要に一層きめ細かく対応するとともに、信用保証協会と金融機関が連携して中小企業への経営支援を強化し、中小企業の経営改善・生産性向上を一層進める仕組みを構築していく必要がある。本日は、皆さま方と十分な意見交換を行い、意識あわせをしたい」と挨拶しました。

挨拶の後、中小企業庁 事業環境部 金融課の重力課長補佐より、「信用補完制度の見直しの背景」「新しく創設される保証制度の主なポイント」についてのご説明と、「信用保証協会と金融機関の連携による成功事例」をご紹介いただきました。

続く意見交換では、阿波銀行の福永常務取締役より、「事業性評価」の取組みについてご紹介いただきました。また、「従前より、取引先の担保保証に過度に依存するのではなく、取引先の事業内容や成長可能性について適切に評価する中、信用保証協会と密に連携を図りながら、融資や本業支援に取り組んできた。今後についても信用保証の利用に関する考え方や連携体制について一層緊密な意思疎通を図りつつ『創業』『成長』『再生』支援といったライフステージに応じた支援に取り組んでいく所存である。」と語られました。

次いで、四国銀行の原取締役徳島営業本部長からは、「経営者保証に依存しない融資」の対応と、近年は無保証人融資の割合が増加傾向にあるとの説明いただきました。そして、今回の信用補完の見直しにある「経営者保証に関する対応」など、多様な施策を有効に活用しながら中小企業の支援を行っていきたいと述べられました。

意見交換の最後には、重力課長補佐より「当会議に出席し、徳島の協会と地域金融機関とは昔から連携が進められてきており、適切なリスク分担が行われていることがわかった。引き続きこのような取組みを進めることで、条件変更から脱却できていない中小企業者を経営支援・再生支援で支えていただきたい。複数行と取引している事業者にとっては、保証協会が中心となって金融機関との連携を図るパイプ役であることは心強く、今後も『意見調整・金融調整』ができる保証協会の独特な役割、強みを十分に発揮していただきたい。」とご意見をいただきました。

最後に、当代表者会議の締めくくりとして、「信用保証協会法」等の一部改正に対し、県内の中小企業・小規模事業者の方が、今後も安心して事業活動が行えるよう、次のとおりメッセージを発信することとしました。

(メッセージ)

(1)    信用保証協会と金融機関が連携して適切なリスク分担を行い、必要十分な信用供与を果たすよう努めます。

(2)    中小企業支援機関に中小企業者等から資金需要(小口、創業、承継等)についての相談がなされた場合には、信用保証協会と連携して相談体制の強化を図ります。

(3)地方創生に寄与するため、金融機関や信用保証協会、中小偉業支援機関が連携して中小企業の経営改善・生産性向上(経営の改善発達)を一層進める仕組みを構築するよう努めます。

会議の様子